つい長期的な見込み客を放置しがちになってしまう。
継続的にフォローが必要なのはわかっているけど、どうしたら良いのかわからない。
という悩みを解決します。
アナタは見込み客のフォローをしっかり行えていますでしょうか。
自分が過去に商談したお客様が、気付いたら自分以外の営業マン(あるいは競合他社)から商品を購入されてしまったという経験は、営業マンなら誰にでもあるかと思います。
営業マンは目の前の案件には必死になりますが、見込み客のフォローにはつい手を抜いて放置しがちです。
だからこそ、チャンスがあるとも言えます。
この記事では、営業における見込み客フォローの方法10選を紹介します。
見込み客とは
ここでいう「見込み客」とは、まだ自社の商品やサービスを利用したことはないが、ある程度の興味・関心は持っているため、いずれは購入・利用する可能性がある顧客のことを指します。
自社の商品やサービスを認知しているお客様、ともいえるでしょう。
マーケティングの世界では「リード」とも呼ばれています。
例えば、下記のような状態は見込み客と呼べます。
- 営業マンと過去に名刺交換や商談したことがある
- 自社のメルマガやDMに登録している
- 無料版やサンプル商品を利用したことがある
- ホームページから資料請求やお問い合わせしたことがある
見込み客の種類
見込み客は大きく分けて2種類に分類できます。
短期的な見込み客
お客様が具体的に商品を検討しており、いつまでに購入したいか期限も決まっている状態です。
そのため営業マンとしては、次にどんなフォローをすべきなのかが決めやすくなります。
「電話して進捗を伺う」「商談の日程を調整する」「資料や見積書を作成して送る」など、見込み客の感度に合わせたフォローを行えば問題ありません。
長期的な見込み客
お客様が将来的には購入する可能性はあるものの、特に期限が決まっているわけではない状態です。
長期的な見込み客に対して商品を紹介しても、検討するタイミングが今ではないため「検討しておきます」とか「タイミングが合えば」などと言われ、すぐの購入には至らないでしょう。
そのため営業マンとしては、次にどんなフォローをすべきなのかが非常に決め辛く、そのまま放置してしまいがちです。
しかし何もせずにいると、見込み客が商品を本当に欲しいと思うタイミングになったときに、自分以外の営業マン(あるいは競合他社)から商品を購入するという最悪の結果になりかねません。
見込み客フォローは仕組み化で継続的に行う
上記でも述べたように、長期的な見込み客の方がフォローが難しいため、課題と感じている営業マンは多いです。
だからといって、長期的な見込み客は放置して目の前の案件だけを追っていては、安定した成果を上げることはできません。
見込み客に継続的なフォローを行うことで、商品に対する興味を持ってもらい、商品が欲しくなるように育てていくことが必要です。
この見込み客の育成のことを「ナーチャリング」とも呼びます。
正しくナーチャリングをするためには、見込み客フォローを継続的に行える仕組みを整えることが大事になります。
仕組みを整える方法として、営業部門とインサイドセールス部門でのアプローチ方法に分けることは非常に効果的です。
⇒商談や訪問など、見込み顧客に直接足を運び対面によるフォローを中心に行います。
⇒メールやSNSなど、非対面によって見込み客のフォローを中心に行います。客先に行かずに社内からアプローチをしていくことから、内勤型営業とも呼ばれます。
営業マン(営業部門)だけで長期的な見込み客フォローを行うには限界がありますが、インサイドセールス部門からもアプローチすることで継続的なフォローが可能になります。
営業部門とインサイドセールス部門では、定期的な会議を開催し振り返りの時間を設けることで、フォロー状況の確認や改善を行うと良いでしょう。
このように仕組み化することで、見込み客に対するフォローの質を上げていくことができます。
見込み客フォローの方法10選
見込み客のフォローの重要性がわかったところで、ここからは具体的なフォローの方法について。
営業部門とインサイドセールス部門のそれぞれの役割に分けて紹介します。
いずれにも共通していることは、見込み客フォローは販売目的ではなく、あくまで情報提供がメインということです。
情報提供することで見込み客の商品に対する興味は高まり、最終的には販売につなげることができます。
営業部門
営業部門で行える見込み客フォローを紹介します。
- テレアポ
- 商談(訪問・リモート)
- 飛び込み
- イベント、セミナー
- ランチ会、飲み会
それぞれについて深掘りしていきます。
テレアポ
一番手っ取り早いフォローの方法がテレアポです。
定期的に見込み客に電話して近況を確認します。
近況を聞いた際に、商品の購入につながるような変化があれば、次回の商談につなげられるように日程調整しましょう。
商談(訪問・リモート)
テレアポで日程の調整ができたら商談します。
商談のメリットは、お互いの顔を見せることができるところにあります。
電話とは違って、お互い顔が見えていると親近感が持てますし、そのため長い時間じっくり話すことができます。
訪問で実際に会うのがベストですが、Web会議を活用してリモートで話しても良いでしょう。
飛び込み
見込み客の近くに行った際には、アポ無しで飛び込んでしまうのも効果的です。
特に用事は無くても大丈夫です、フラっと顔を見せることが大事です。
世間話だけでなく、何かしら情報提供もできた方が良いでしょう。
展示会、セミナー
見込み客に対しての情報提供として、展示会やセミナーを開催します。
最近ではリアルな対面のセミナーだけでなく、オンラインセミナー(ウェビナー)も一般的になってきました。
展示会やセミナーにわざわざ来場してくれる人は、間違いなく商品への興味が高くなっている良質な見込み客です。
また来場費用や参加費用の有無によっても、集客のしやすさと見込み客の質が変わってきます。
無料であれば誰でも参加できるので集客はしやすいですが、幅広い層が集められるため見込み客の質は下がります。
逆に有料であれば集客のハードルは上がりますが、お金を払ってでも参加してくれる人は感度の高い見込み客になります。
ただし準備期間や費用コストが掛かるという面はデメリットにもなりえます。
ランチ会、飲み会
見込み客との距離を縮める方法として、ランチや飲み会に誘います。
飲み食いしながら一緒の時間を共有すれば、商品に関する情報提供だけでなく、お互いのプライベートの話にも発展しやすいのでより親密な関係性を構築できます。
そのため複数人で行うよりも、マンツーマン(1対1)の方が効果的です。
インサイドセールス部門
インサイドセールス部門で行える見込み客フォローを紹介します。
- はがき、手紙
- 小冊子、チラシ、DM
- メルマガ
- ブログ
- SNS
それぞれについて深掘りしていきます。
はがき、手紙
過去に名刺交換したり商談したことのある見込み客に対し、はがきや手紙を送ります。
好印象につながりやすいので、見込み客の信頼を獲得することができます。
更に直筆の内容であれば営業マンの気持ちも伝わりやすく、受け取った側としても直筆の手紙は簡単には捨てられなくなります。
小冊子、チラシ、DM
商品やサービスの情報やキャンペーンを行う場合に効果的なのが小冊子、チラシ、DM(ダイレクトメール)です。
インターネットが発達したとはいえ、こうしたアナログな広告手法はまだまだ効果的です。
若い層だけでなく、インターネットを頻繁に使わない高齢者にも幅広く認知させることができます。
綺麗なデザインであればより確実に情報提供できますが、その分のデザインや制作に掛かる費用が発生するデメリットもあります。
メルマガ
見込み客に対し定期的にメルマガ(メールマガジン)を送ります。
情報提供することで商品に対する興味を持ってもらい、商品が欲しくなるように育てていくという目的においてメルマガは効果的です。
今は見込み客のほとんどがメールアドレスは持っていますし、費用コストもほとんど掛かりません。
ただしメルマガは送っても読まれないことも多いので、メールの開封率を上げるために内容のブラッシュアップや、他のアプローチ方法と合わせて行っていく必要があります。
ブログ
過去に接触したことも無い多くの見込み客に対し、広く情報提供できるのがブログです。
インターネットで検索行動をしている見込み客が求めている情報に関するブログ記事を投稿していくことで、商品への興味や認知度を高めることができます。
ブログは費用コストはほとんど掛かりませんが、SEO対策といって特定のワードで検索された際に上位表示させるための施策を行わないとユーザーに見られません。
そのためブログを定期的に更新していくという忍耐も必要ですし、結果が出るまでの時間が長くなってしまうというデメリットもあります。
SNS
見込み客が興味ありそうな情報を、SNSで発信していきます。
Twitter、Facebook、YouTube、Instagramなど今や様々なSNSでの情報発信が可能です。
またSNSの活用法にも2パターンあり、「アカウントによる情報発信」と「広告の運用」があります。
アカウントによる情報発信は、SNSユーザーに対し定期的な発信を継続して行うことが大事です。
広告の運用は費用が掛かりますが、細かくユーザーをターゲティングすることが可能なので、ピンポイントな見込み客へのアプローチが可能です。
見込み客フォロー10選のうち、どれか1つをやれば良いというわけではなく、見込み客に合ったやり方を組み合わせることが必要です。
まとめ:見込み客フォローは適切な距離感で定期的に行う
営業における見込み客フォローの方法10選を紹介しました。
商品やサービスの種類によってフォローの方法は違ってくると思いますが、大切なのは見込み客と適切な距離感で定期的に行うことです。
例えば、ほとんど面識の無い見込み客をいきなりランチや飲み会に誘っても、相手はびっくりして警戒してしまいますよね。
距離感を間違ってはいけません。
また一度きりのフォローでも不十分で、見込み客が商品を欲しているタイミングで接触できないと意味が無いので、定期的に行う必要があります。
見込み客との距離を自然に詰められるような仕組みを構築し、ビジネスを拡大していきましょう。
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